SEO対策に取り組んでいるものの、「なかなかアクセスが増えない」「何から手をつけていいかわからない」と感じている方は少なくありません。しかし、ポイントを押さえて正しい順序で実施すれば、SEOは確実に成果を生み出します。今回は、実際にアクセス数を3倍に伸ばしたSEO対策の流れと工夫したポイントについて、実例を交えて具体的にご紹介します。これからSEOに本格的に取り組みたい方、現状の成果に伸び悩んでいる方にとって、実践的なヒントになる内容です。

■ 取り組んだのは“地元工務店の公式サイト”

今回ご紹介するのは、ある地方都市でリフォーム業を営む工務店の公式サイトです。リニューアル前は名刺代わりの簡素なページ構成で、ブログも更新されておらず、月間アクセス数は約300PV。お問い合わせも月に1件あるかどうかという状態でした。しかし、SEO対策に本腰を入れて取り組んだ結果、半年で月間アクセス数は約900PVに増加。問い合わせも月平均5~7件に伸び、ホームページがしっかり“集客の窓口”として機能しはじめました。

■ キーワード選定から全てを見直し

最初に行ったのが「狙うキーワードの再設計」です。それまでは「リフォーム 〇〇市」といった単純な地域名キーワードしか対策していませんでしたが、実際に検索されている複合キーワードを調査した結果、「外壁塗装 〇〇市 費用」「トイレリフォーム 〇〇市 相場」など、より具体的で検索意図が明確なロングテールキーワードに需要があることが判明しました。これにより、サイト全体の構成を「悩み別・箇所別」に分けたページ構成へと変更し、それぞれのキーワードに対応する情報ページを用意しました。

■ コンテンツの質を徹底的に高めた

次に重視したのがコンテンツの“深さ”と“実用性”です。以前のコンテンツは300~500文字程度で、写真も少なく、ユーザーにとって物足りないものでした。リニューアル後は、1記事あたり1,500~2,000文字を基準とし、施工事例、工程の写真、価格帯の目安、Q\&Aなどを盛り込み、検索者が「ここまで知りたかった」と思えるような充実した内容を心がけました。さらに、「自社でしかできないこと」をしっかり言語化し、専門性と信頼性を打ち出すことで、滞在時間や直帰率にも好影響が現れました。

■ 内部リンクと構造の最適化

SEO効果を高めるために、各ページ同士の関連性を強める内部リンク構造も見直しました。「外壁塗装」ページからは「塗料の選び方」「外壁の劣化サイン」などの関連記事にリンクを張り、ユーザーが複数のページを自然に回遊できるように設計。パンくずリスト、サイトマップ、モバイル対応も整備し、Googleからのクロール効率を高めることでインデックススピードの改善にもつながりました。

■ 定期的な更新とリライトの実施

SEOは「作って終わり」ではなく「育てる施策」です。投稿済みの記事も、月1回のペースでアクセスデータを確認し、内容の追記やキーワードの微調整、見出しの変更などを実施しました。特に、競合と比較して情報が少ないと感じたページには事例や図解を加えるなど、常に「より良い内容へ」とアップデートを重ねた結果、検索順位がじわじわと上昇し、複数のページが1ページ目(上位10位以内)に入るようになりました。

■ SNSやMEOとの連携で相乗効果も

また、SEOと同時に取り組んだのがGoogleビジネスプロフィールの整備(MEO対策)と、Instagramを使った施工写真の発信です。これにより、SNSで興味を持ったユーザーがホームページへ流入し、SEO対策によってしっかり最適化されたページへと導く導線が完成しました。検索だけでなくSNSやマップ経由からもアクセスが増えたことで、全体の流入経路が多様化し、安定した集客基盤が築けたのです。

■ まとめ:やるべきことを積み重ねれば、SEOは成果が出る

アクセス数を3倍に伸ばしたこの事例からわかるように、SEOで大切なのは「正しい手順で、地道に改善を重ねること」です。派手な裏技はなくとも、「誰に、どんな情報を、どう届けるか」を明確にし、質の高いコンテンツと使いやすいサイト構造を丁寧に整備することで、確実に成果はついてきます。特に中小企業や地域ビジネスにおいては、大手にはない“地元密着の強み”や“専門性”を活かすことで、SEOは強力な武器になります。今こそ自社サイトを見直し、検索からの集客力を育てる第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です