栄養・食生活

適正体重を維持するには、栄養バランスと食習慣が要

肥満者の割合が増加傾向にある一方で、朝食の欠食者の割合が目立つなど、
県民の栄養・食生活は大きくバランスを欠いています。
栄養のバランスのとれた食事と、3食きちんと食べる食習慣を身に付け、
健康生活を実践しましょう。

肥満者の割合が高い本県生活習慣病の引き金に

 平成21年度の県民健康・栄養調査から分かった本県の肥満者の割合は、男性は30歳代を除くすべての世代で30%以上となり、前回の調査値より高い値を示しました。
一方の女性は、40歳代と70歳代で前回に比べ高い値を示しましたが、それ以外の世代では低くなっています。
ただし、総数でみると、男女とも全国値に比べ高い値を示しています。
肥満は高血圧・高脂血・高血糖などの疾病を引き起こす要因となり、近年は大人だけでなく子どもにも生活習慣病予備軍が増えています。
バランスのとれた食事と適切な運動を心がけ、肥満予防と改善に努めたいものです。

欠食率の増加も気になるところ

 肥満者の割合が徐々に増え続けている中で、朝食の欠食者が多いことも分かってきました。
同調査の「朝食の欠食者の割合(欠食率)」では、男性が13・4%、女性が8・6%で全国値よりは低いものの、前回の調査値よりやや高い値を示しています。
特に気になるのは、男性の15歳〜20歳代までの欠食率が30%を超えていること。およそ3人に1人が朝食を食べないまま、学校や職場に出かけていることになります。
一方の女性は、30歳代で朝食を食べない人が多い傾向にあります。女性の欠食者に朝食の欠食がはじまった時期をたずねると、その6割以上が20歳以降からと回答しています。
以上の調査結果と関連するのは、低体重(やせ)の割合で、BMIで判定すると18・5未満に該当します。20歳以上の男女を調査したところ、特に高い値を示したのが20歳代の女性でした。その割合は34・4%と、男女を含めた他の世代と比べて群を抜いています。

(平成21年度 県民健康・栄養調査より)

適正体重を知って肥満・やせを改善

 「太りすぎ」のみならず「やせすぎ」もまた、健康への影響が心配されます。
いずれの場合も自身の適正体重を把握していることが大切で、その数値に合わせて、活動に見合った食事内容や量を見極めることができます。
適正体重のチェックには、肥満度を表す指数「BMI」の図式を使います。
理想値は22で、25以上になると「肥満」、前述のように18・5未満になると「やせ」と判定されます。
理想の適正体重を維持するためには、体重や腹囲のチェックをこまめに行うほか、食事は3食きちんとバランスよく食べることが基本です。しっかり噛んでゆっくり食べれば満腹感を得やすく、食べ過ぎ防止にもつながります。

栄養・食生活の注意点
〜脂質・糖分をとり過ぎない工夫を〜

①毎日の食事は決まった時間に
 食事は1日3食が基本です。回数や時間が不規則になると栄養バランスが崩れ、例えば朝食を抜いて夕食をドカ食いすると太りやすい体質になります。夕食は夜9時までを目安に。夜に摂取したエネルギーは脂肪になりやすいからです。

②ゆっくり噛んで腹八分目
 早食いやながら食いをせず、ゆっくりよく噛んで食べるのが基本です。1口30回ほど咀嚼すると、脳に指令が伝わり、満足感や満腹感を得やすくなります。分量は腹八分目にとどめ、食べ過ぎは御法度です。

③脂肪分は控えめに
 脂っこい食事は内臓脂肪や血中コレステロール、中性脂肪を増やし、動脈硬化を招く原因になります。
 [ここがポイント!]
・洋食はカロリーオーバーになりがち。和食中心の食生活を
・揚げ物よりも煮物や蒸し物を多くする
・煮る、蒸す、焼くなど調理法で脂肪を落とす
・動物性脂肪に偏ることなく、植物や魚由来の脂肪もバランスよく摂る

④甘いものをとり過ぎない
 体内で脂肪になりやすい糖分は、インスリンの働きにも影響を及ぼし、糖尿病を招く危険性が高めます。
 [ここがポイント!]
・糖分の多いジュースよりもお茶を選ぶ
・コーヒーに入れる砂糖を控えめに
・間食による糖分のとり過ぎに注意
・清涼飲料水やスポーツ飲料は意外と糖分が高い
・間食はなるべく果物を。ただし、食べ過ぎ注意


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